総務

縁の下の力持ち

フロントで働いているスタッフをホテルでの仕事において主役と位置づけるのならば、総務の仕事は縁の下の力持ちのような立ち位置と言えるでしょう。
総務がしなければならない仕事は多岐に渡り、備品を管理したり破損した場合には取り換えたりするような庶務的な仕事もあります。
加えて、特定の文書を作成したりお客様からの電話に対応したりといった、事務的な仕事もあります。
それだけではなく、社員の雇用保険や健康保険などの管理や労務管理をするというケースもありますので、幅広い知識が必要となってきます。

場合によっては総務と経理が一緒くたにされているというホテルや企業も少なくありません。
どうしても労務の関係や機密書類を取り扱う関係、また従業員の保険の関係などから、お金の計算をしなければないケースが出てきます。
部署を経理部と総務部の2部署に分けて仕事を進めてしまうと、効率的な仕事をこなせないこともありますので、総務部の中に総務課や経理課を作って、業務がより効率的に行えるように組織が編成されていることもあるのです。

どのような仕事なのか

総務の仕事は経理の仕事と同じように、他部署と密接な関係があります。
そのため単に事務仕事をしているだけ、ということは決してなく、むしろお客様や得意先の方々など、外部の人間とコミュニケーションを取らなければなりません。
職場でデスクに座って事務作業をすることも勿論総務の大事な仕事ですが、外部との連携が非常に重要となる、わりとアクティブな仕事なのです。

また、総務は人事の仕事を任されているというケースも多いのが特徴です。
人事は企業の行く末を左右する重要な仕事で、どのような人材を取るのかについても検討されることになります。

人事部としての機能を持っている場合には、アルバイトの採用も総務部が請け負わなければなりませんので、問い合わせの電話に対応することも仕事となります。
また正社員の雇用についてもアルバイトと同様に対応をしなければなりません。

企業説明会を開く場合には会場をセッティングすることも総務の仕事となりますし、また面接を行う際にも個人に連絡したり、面接会場を作ったりしなければならないなど、人事における全てを任せられているのです。

庶務に経理、雇用保険や年金などの算定、そして人事と、総務の仕事の幅はとても広いものになります。
そこで働いている全ての従業員達が気持ちよく働くことが可能になるかどうかは、総務の仕事にかかっていると言っても過言ではありません。
これほどにまで縁の下の力持ちという言葉が似合う仕事は他にはないでしょう。

何か困ったことが起こった場合には、とりあえず総務の人に相談してみよう、そう言われるように仕事をしているのが総務なのです。