支配人

1つのホテルを動かすためには、綿密な計画のもとに動いてくれる組織が必要となります。
組織はそれぞれ役割が決まっており、各々が連携を取り合うことにより1つの商売として成り立つことになります。

料理人には宿泊してくれるお客様の食事を作るという仕事がありますし、フロントスタッフはお客様からの電話に対応、ドアマンには扉を開けるという役割があります。
それぞれの従業員達が仕事を完璧に遂行することで、ホテルは運営されているのです。

それでは、ホテルの支配人にはどのような仕事があるのでしょうか。
ジェネラルマネージャーとも呼ばれる支配人は、ホテルの最高責任者でもあります。
その仕事内容は多岐に渡ります。

組織のトップ

支配人は会社でたとえるところの社長であると考えていただければ分かりやすいと思います。
そのホテルがこれから先どのように社会進出していくのか、その舵取りをするような存在なのです。

まずはホテル支配人のすべきことについてですが、支配人はホテルで行われている全てのことについて把握しなければなりません。
現在の売上はどの程度なのか、ホテルの広告はどのように出ているのか、次に雇う従業員はどのような人なのか、競合他社と比較して自分のホテルの運営はどうなのかなどなど、把握しなければならない事柄はたいへん多いです。
また、その全ての運営方針についての責任を取るのが支配人の役割なのです。

したがって組織の一部が不祥事を起こしてしまったら打開策を考えるということもありますし、またあまりに大きな不祥事ですと自らがその役職を退かなければならない場合もあります。

支配人の実務は?

支配人が実際に行う実務としては、まず朝一番にはホテル全体の見回りからスタートします。
ホテル内が汚れていないかどうかなどを細かく目視してチェックしていきます。

それが終わると会議を行うこともあったり、各部署からの報告を全てチェックしたりなど、それぞれの組織に細やかな指示を出していきます。
各界の著名人が宿泊している場合には、支配人が直々に挨拶をしに行くこともあります。

このように、社長のような仕事をするのが支配人の仕事となります。
ホテルの経営戦略を練ったり、組織に的確な指示を出せるようなカリスマ性も必要となります。
また、それぞれの部署がどのような役割を担っており、どのような問題を抱えているかなどの知識も必要になります。

支配人や社長と聞くと、実務はあまりせずに優雅な生活をしていながらも、給料だけはたくさんもらっているという偏ったイメージを持ってしまう方もいるかもしれません。
しかし、組織の頂上にて、ホテル全体、全ての経営責任者ですので、その責任は重大ですので見かけによらず大変な仕事なのです。