クローク

クロークの仕事内容とは?

ホテル業務の中で、クロークは欠かせない存在です。
お客様の荷物を預かって適切に保管し、お帰りの際には手渡す仕事がメインです。
同時にホテルの案内をしたり、必要に応じて様々なお客様の要望に応えるために動きます。
単に荷物を預かるだけでなく、臨機応変にお客様対応をするきめ細かな配慮が求められる仕事なのです。

クロークの具体的な仕事内容としては、まず外から来られたお客様のコートや大きな荷物などを預かります。
宿泊客に対応することもありますが、メインはパーティーやウエディングのお客様です。
こうしたお客様は客室に荷物を置けないので、クロークに預かってもらうことが多くなるためです。

預かった荷物は番号札と引き換えて、渡し間違いがないようにします。
荷物は専用の場所に整理整頓して保管し、荷物や服に汚れがある時にはそこをきれいにして気持ちよくお渡しできるようにすることもあります。
お客様が帰られる時には、番号札を受け取って正しい荷物を渡します。
パーティーの時などは同じタイミングでたくさんの方が来ることが多いので、素早く、しかも間違いの起こらないように正確に対応しなくてはなりません。

クロークの難易度

一見するとクロークの仕事は決まった業務となり、さほど難しくは見えません。
実際に、ホテルスタッフの募集でもクロークについては未経験でも問題なく応募できることが多いです。
確かにシンプルに仕事をするだけであれば、さほど難しいものではありません。

しかし、ホテルスタッフの中でもより信頼が求められる部署なのです。
お客様の服や荷物の中には大変高価なものもありますし、何よりも預かりに問題があったら大きなトラブルに発展します。
それだけに、誠実に働ける信用される人だけがなれる仕事です。

また、荷物の管理がそれほど大変でない時間帯には、お客様対応をすることも多いです。
パーティー会場の準備や演出などを手伝うこともあり、いろいろな部署における業務に通じていることも求められます。
お客様にとってはクロークがホテルに入って最初に接する人となることも多く、ホテルの印象を決める要素となりますから、それだけに丁寧な対応をしなくてはなりません。
このように、仕事自体は難しくありませんが、良いホテルほど良いクロークを求める傾向があるのです。

クロークの将来性について

ホテルの方針もありますが、あまりクロークに専念して仕事をするケースはありません。
そのため、フロントなど他の業務に変わることも多く、ホテルマンとして成長するためにはクロークだけでなくいろいろな経験をしなくてはなりません。
こうしたことから、ずっとクロークとして働き続けるというよりも、キャリアのうちの一つのステップとして考えると良いでしょう。