ブッチャー

ブッチャーの仕事内容

ブッチャーというのは、レストランやホテルの厨房において食肉の下処理を行うプロのことです。
たくさんのお客様をお迎えするホテルや大きなレストランでは、食肉を大量に仕入れます。
たいていは大きなブロックで入ってきますので、適切な部位にカットする必要があります。

その後、塊の中から筋や不要な脂肪を取り除いて調理しやすく、おいしくいただける状態にしていきます。
そして、料理の内容に合わせて求められるグラム数にカットすることになります。
このようにブッチャーはあくまで食肉の下処理を担当し、その後の調理や盛り付けなどは基本的には行いません。

いわば厨房のさらに裏方の仕事なのですが、ブッチャーの働きは非常に重要です。
肉類はレストランにとってメインであり看板とも言える食材で、それだけに、最高の肉を最高の状態で提供しなければなりません。
その質を決めるのがブッチャーと言えます。

というのも、提供する料理の内容やお客様の予約状況などを確認した上で、必要な肉を必要な量だけ仕入れるのもブッチャーの役目だからです。
当然、肉の目利きができなければなりませんし、料理に合わせた部位の調達も求められます。
牛肉の質の見極めというのはとても難しく、経験と確かな目がないとできません。

仕入れた肉はすでに業者によって骨が取り除かれ、ある程度の大きさにカットされています。
その後、ブッチャーが不要な部分を取り除いていきます。
この下処理が甘いと料理の味が濁ったり、焼いた後の形が悪くなったりしますので、腕が試されるところです。

こうした下処理は営業前の仕込みで行うことが多く、営業が始まるとオーダーに応じてカットしていきます。
カットの仕方によって舌触りや火の入りが変わるため、肉質と調理法を見極めた上で処理をする職人技と言えます。

ブッチャーの難易度は?

ブッチャーが覚えることは非常に多く、肉質や部位、適したカットや下処理の方法などかなりの勉強が必要です。
肉はそれぞれの個体によって質が変わるため、状況に合わせて柔軟にカットを変えていくのですが、そのためには経験が必要となります。

また、営業が始まるとオーダーが入る度に遅れが生じることがないよう、スピーディーに判断し一人前分のカットをします。
そのための技術を身に着けるのも、簡単ではありません。
このように、表になかなか出ない仕事ですが難易度はかなり高く、やりがいがあります。

ブッチャーに将来性はある?

ブッチャーはかなり専門性が高い仕事ですので、経験がある人はどこででも重宝されます。
機械化や自動化ができない仕事なので、専門のブッチャーが活躍できる場は広く将来性も十分にあります。
経験を積むごとに活躍の場を広げられるという魅力を持つ仕事でもあります。