人事

パートやアルバイトと正社員の違い

ホテルという事業における主役は、建物ではなく、やはりお客様と直接接することになるスタッフ陣です。
ただ接客するだけならばアルバイトを雇うだけでも良いのですが、多くのホテルではアルバイトに任せず、正社員として雇用しております。
その理由は、スタッフがお客様に与える印象はホテルの生命線であるからです。

ホテル業はホスピタリティ産業とも言われる業種で、顧客満足度が何よりも優先されることになります。
パートやアルバイトは基本的に決められた業務しかすることが許されておりません。
するとお客様と接する際にはマニュアル通りの仕事しかしてもらえないため、満足度を充分に向上させることは不可能となってしまいます。
その点、正社員としてスタッフを雇うと、マニュアル以外の行動もある程度認められてくるため、お客様の満足につながるということになります。

お客様の満足度が向上すれば、口コミによって次のお客様への好評判にもつながることになりますので、やはりスタッフ次第でホテルの業績は大きく変わってくるのです。
そのため、人事の仕事は大きな責任がかかってきます。

人材育成、人材雇用の仕事

具体的な人事の仕事としては、新たに雇うことを予定している人材と連絡を取り合うことや、面接会場や説明会会場のセッティング、またホテルによっては雇用保険や労務時間の管理なども任されている場合もあります。
その他にも、現在の従業員体系を見直し、仕事をより効率的に行ってもらうことも人事の仕事ですし、従業員がスキルアップするための研修についての企画、立案についても人事の仕事となります。

人が相手という点ではフロアにいるスタッフとしていることは変わらないように見えますが、サービスを提供する側の人間と利用する側の人間という本質的な違いがありますので、フロアスタッフとは違った面白さがあります。

人を雇用する時には、まずはホテル内の問題に目を向けなければなりません。
人手不足により業務が非効率になっている部署は無いかどうか、ホテル内で何か技術的な問題が起こっていないかどうか、人事的な問題が起こっていないかなど、ホテルの中で起こる全ての問題について把握し、それを人事の力によって解決していかなければならないのです。
そして問題が分かったら、新たに人を雇用することで解決するのかどうかを考えることになります。

人事異動によって解決できる見込みがある場合には、その手配をする必要があり、また雇用することになっても手配の仕事は人事の仕事となります。
人を見る目がなければ人事は務まらないと、よく考えられますが、それだけでは能力が不足しています。
人事において大切なことは、問題をしっかりと把握することですので、ホテル内にどのような問題が起きているのか、逐一チェックできる勤勉さと情報収集能力も必要なのです。