経理

家計におけるお金の出入は、お給料などの収入と生活費などの支出に分けることができ、それらのお金の動きは個人が全て把握していると思います。
ホテルだけでなく、企業の経理という仕事は、これとほぼ同じことであると考えると分かりやすいでしょう。

お金は企業において血液のような役割を果たしていると言われています。
キャッシュフローが一度悪くなってしまうと、そこから回復させることは難しく、最悪の場合、従業員にお給料を支払えなくなってしまう、つまり事実上の倒産に陥ってしまうこともあります。
赤字が出ていても、銀行が運営資金を融資してくれている間はなんとか運営することが可能ですが、融資を断れて運営資金が底をついてしまうと上記のように倒産になってしまうのです。

健康に運営されているかを調査

経理の仕事は企業の血行が悪くなっていないか、健康な状態を維持しているかどうかを常に確認し続ける仕事です。
健康状態が維持されているかどうかを判断するためには、日常のお金の流れをしっかりと把握する必要がありますので、企業が行っている取引の全てをチェックしなければなりません。
また年次の仕事としては、どれだけの利益が出たのか、またはどれだけの赤字が出たのかを計算し、利益が出た場合には税金を支払うところまでが、経理の役割となります。

もしも赤字が出てしまった場合には何に原因があるのかを突き止めなければなりません。
赤字ということは企業が不健康である動かぬ証拠ですので、それを回復させるために、様々な手立てを考え、治療していく必要があるのです。
そして、この他にも運営資金をいかにして捻出するのか、資金繰りの計画を作成することも経理という仕事に含まれることになります。

入金や出金に、将来に掲げる目標や運営資金の捻出など、経理にはやらなければならないことがたくさんあるのです。
ここまで企業に関する経理業務について説明しましたが、これはどの業種にも当てはまることで、それはホテル業についても何ら変わりありません。

プレッシャーがかかる仕事

経理の仕事は基本的には事務の仕事ですので、楽というイメージも持たれがちではありますが、しかし従業員全員、ホテル全体のお金を取り扱いますので責任は重大です。
計算は1円でも間違ってはいけない、というのがまず基本になりますので、精神的な負担も大きいです。

経理を担当している部署がしっかりとしていないと、企業は不健康なのかどうかさえ把握することができず、気付いたらいつの間にか倒産していた、ということにもなりかねません。
当然ながら財務の知識は必要になりますが、組織の全体とつながりがある仕事ですので、コミュニケーションの能力は必須です。
基本的にはデスクワークですが気が抜けない仕事、それが経理なのです。